建築パース(スケッチアップ)講座~②設計事務所での具体的な使用例~

SkechUp(スケッチアップ)は多くの建築パースソフトの中でも比較的安価に使え、小規模な建築設計事務所にとっては気軽に始められる3Dパースソフトです。WEB上にもスケッチアップの講座はいくつかありますが、建築パースに絞った講座は少なく、体系的に学べるサイトがあまりありません。

そこで、建築設計に携わる方も多く読んでいただいているビルマガでは、前回から約半年に渡って、スケッチアップで建築パースを書く講座を公開しています。
講師はスタジオアンビルトのメンバーで、スケッチアップの認定トレーナーでもある「ソフトデザイン一級建築士事務所」の河澄さんにお願いしました。

初めてスケッチアップを触るという方はもちろん、スケッチアップを使ったことがある方でも、知らない使い方があるかもしれません。
月に2回のペースでUPをし、更新情報はFacebookページでも発信します。読み逃しが無いよう、この機会に「いいね!」をよろしくお願いします。

 

建築パース(スケッチアップ)講座~②SkechUpの設計事務所での具体的な使用例~

第2回目の今回は、設計事務所での具体的な使用例についてお話します。

前回の「建築パース(スケッチアップ)講座~①SkechUpの可能性~」は、こちらをご覧ください。

 

簡単な操作でモデリングが可能

スケッチアップは直感的な操作でモデリングを行うことができるソフトです。それは従来のモデリングソフトとは違って、名のとおりスケッチするようにモデリングが出来るのです。
その基本操作は線を引いて、面をつくり、面をプッシュ・プル。簡単な操作で家のモデリングも可能です。

 

↓ まずは線を引きます。

 

↓ 線がつながると面になります。

 

↓ プルすると立体になります。

 

↓ 面に線を引いてプルを繰り返すと、色々な形状を生み出すことが出来ます。面を凹ます場合はプッシュします。

 

スケッチアップが生んだ新たな作業手順

スケッチアップの導入前は手書きのラフプランを練り上げた後、CADで作図、そしてCGや模型の作成という設計手順を踏んでいました。
CGや模型は、ある程度、計画が固まった段階や最終確認の為に作成していましたが、CGや模型が完成した時に、ラフプランで想像したものと違う場合は再度検討を要します。

しかし、CGや模型は手間のかかるもので、何度も行える作業ではありません。
また、デザイン性を要求される建物では外観とプランは並行して考える必要があり、粗削りの状態から外観とプランを調整しながら全体を整えていきたいと考えました。

そこで当事務所はスケッチアップを導入し、ラフモデルという手順を組み込みました。

では、当事務所の設計手順の一例をご紹介します。

 

↓ 敷地に大凡の建物配置を描き込みます。手書きでラフプランを紙に描きながら、まずはL型にしたらどうだろうと考えてみます。

 

↓ プッシュ・プルで立体的に立ち上げて外観はどんな見え方になるか、立体的な想像を膨らませます。

 

↓ 窓の位置を意識しながら、プッシュプルでデザイン的に形状を模索します。

 

↓ テクスチャーを入れるとイメージがさらに膨らみます。慣れればここまでは短時間で可能です。
短時間で検討出来る為、その分複数案の検討が可能になりました。

 

法令チェックにスケッチアップを活用

上記のようなラフモデルの作成の際に、斜線制限を描き込んだ上で検討すれば、法令チェックも平行して行うことが出来ます。

 

 

敷地形状の把握にスケッチアップを活用

敷地形状の把握にもスケッチアップを活用できます。
断面図を描き、プルすれば、簡単に傾斜地の立体モデルが出来上がります。

 

スケッチアップをダウンロードしよう!

2017年9月現在、スケッチアップの最新バージョンは「SketchUp2017」です。
無料のMake版と有料のPro版があります。
2013年よりMake(無料)版の商用使用禁止が禁止となりました
営利目的で使用する場合はPro(有料)版(価 格/ 税 込 127,440 円)を購入する必要があります。
こちらから購入できます⇒スケッチアップ公式サイト

Make版でも多くの機能を使うことが出来ますが、Pro版に限定された機能もあります。
その一つがDXFやDWGの読み込みです。
モデリングの際には、図面データを読みこんでトレース出来るのでとても便利です。
その他MakeとPro版の詳しい機能比較は下記サイトを参照下さい。
https://www.alphacox.com/sketchup-pro/function/list/compare/

また、SketchUp2017は以前のバージョンより動作条件が厳しくなっています。
動作条件は下記サイトを参照下さい。
https://www.alphacox.com/sketchup-pro/

SketchUpPro2017の評価版で新しい機能を試すことも出来ます。
SketchUp2017の評価版については下記サイトを参照下さい。
https://www.alphacox.com/sketchup-pro/download/

SketchUpMakeについては下記サイトを参照下さい。
https://www.sketchup.com/ja/

 

次回予告:

次回は外観パース作成の為の準備作業として、外観モデルの作成についてご紹介します。
③外観パースのモデリング方法 はこちらから

スケッチアップについて、早く自分のペースで学びたい方は本を活用するのが良いでしょう。
今回は設計事務所はもちろん、工務店など施工業者さんに特におすすめな使い方、木造軸組みをスケッチアップで作るための入門講座本を紹介します。

 

すぐに建築パースが必要な場合は、スタジオアンビルトのメンバーに見積もり依頼もできます。
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ABOUTこの記事をかいた人

medium SOFT DESIGNさん
自社で設計・監理を行う他 ハウスメーカーや工務店とのコラボも行っており
年間30棟以上の注文住宅を設計。プランと外観デザインを得意としており
工務店のデザインサポートも行っている。
STUDIOUNBUILTプロフィールページ

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