住宅の床材の選び方/素材の幅について

今回は、床材パターンの幅だけに焦点をあてたお話です。

1:幅による見え方、感じ方の違い

ウッドフローリングやタイルを床材として採用する時よく耳にするのが 「幅が広いと空間が広くみえます」 確かにその通りです。ただ、個人的に見逃してはいけないと思うのがその床材を採用する部屋の面積。 また、家具を配置した後に見える床の面積です。つまり、バランスを考慮する必要があるということです。 というのは、単純に幅が広いものを採用すれば空間が広く見えるということではないということです。 また、逆を言えば、幅が狭かったり、小さい素材を選んだからといって空間を狭く感じたり、 床がうるさく感じるということはありません。

2:目地を考える

選んだ素材の幅や大きさがその空間にどのように見えてくるかを考えるには 目地を考える、つまり部材の割り付けを考えるのが効果的です。 選出した素材の必要量を調べるためと施工のために割り付け作業は必須ですが、見え方を考慮するためにも必須な作業と言えます。 シートのようなもの意外は必ず目地が存在します。これが素材の大きさを決定づけます。目地により見え方は大きく変わってきます。

3:対比コーディネート術

「リビングを広く見せたい」ほとんどのお客様が望む事です。しかし、広くないリビングに単純に 「幅広の床材を採用すると空間が広く見える」を信じて採用するとのっぺりとした印象になります。 しかしここで空間に合わせ少し狭い幅のものを採用したとしても、ラグに柄の大きいものや無地のものを床全面ではなく アクセントのように一部採用することにより、ウッドフロアの幅と対比が生まれ空間は広く、 また床材はラグを引き立たせるいいアクセントとして存在します。

ただ、住宅の打合せの場合、床材を決める時に家具の話まで持ち出すと、お客様は混乱してしまうので、 空間としての見え方で床材を選定をして、その床を選んだ時のオススメのコーディネートとして提案する事をオススメします。 上記にお伝えしたような対比コーディネートはそれぞれの素材を引き立たせるのでオススメです。

まとめ

また、変わり目地フロア、ヘリンボーンの床パターンやモザイクフローリングの時もラグや家具との組み合わせにより、 その床材、インテリア双方とも引き立ってきます。最終的な空間をイメージしてその空間に適した選定をしましょう。

ABOUTこの記事をかいた人

medium AKIさん
香港在住。10年間イリアデザイナーとして、プランの相談から使用素材の選定、照明計画までを担当。
STUDIOUNBUILTプロフィールページ

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