門柱まわりなのどの「公」の役割を持つ場所に対して、部屋から見える庭は「私」の部分が強くなり、好みのテイストをいかした個性ある庭を作ることができるので植栽計画の醍醐味を味わえる場所です。
テイストに合う樹木の選定はもちろん、部屋からの眺めが多くなるので、目線に注意して計画することも大切になってきます。今回は和風、ドライ、和洋折衷の庭を作る際の植栽計画をご紹介します。
植栽計画のコツ①「気勢とは」
植栽計画のコツ②「アプローチと門まわりの計画」
和風の庭
和風の庭では樹木を、等間隔・左右対称・直線等、規則的にならないよう、不等辺三角形の配置を意識して配置します。(詳しくは①植栽計画のコツ「気勢」を読んでくださいね)
和室は床座からの眺めが多くなるため地盤から2mの高さが目線の範囲です。そのため葉や花、樹形に特徴のある樹木をシンボルツリーとして、庭の中心に置かないように左右どちらかに寄せて、手前の方へ配置します。
奥には高木の常緑樹を使用して背景を作ります。低木は、ツツジ類等の常緑で葉が比較的小さく刈り込みに強い樹種を選び、丘のようにつながるようにすると和風の雰囲気のある庭に仕上がります。
ドライな庭
最近ご要望が増えてきたなと感じるのが熱帯植物を使ったドライな庭です。
ワシントンヤシやカナリーヤシ、サボテンを植えたり、モンキーパズルなどの変わった樹形の針葉樹を配色すると雰囲気が出ます。
サボテン類は冬に戸外で育てるのが難しいので、コンテナなどに植栽し冬は室内で楽しむようにします。使用するコンテナも雰囲気にあわせて選びます。
また個性のある樹種を使用するので、シンボルツリーのほかは低木やセダム等の地被類を使用するとまとまり良くおさまります。
和洋折衷の庭
現代の住まいでは、和室と洋室が隣り合っているということが多々あるので、テイストの違う部屋から眺めた時に違和感のない植栽を作るということも考えなければいけません。
基本的に和や洋のどちらかのテイストが強く表れているマツのような樹木は避け、雑木風に植栽します。
また和室側には、常緑などの緑が濃い植栽を和室側に多めに配置し、下草類にはササ類を、洋室側にはクリスマスローズ等を植え、部屋のテイストに少し寄せておきます。
またどちらにもあいそうな、ヤツデやマホニアコンフーサなども取り入れておくと、和洋どちらの部屋からも違和感なく仕上がります。
3回にわたってお届けいたしましたがいかがでしたでしょうか。住まいに癒しや華やかさを添える植栽計画是非活用してみてくださいね。
植栽計画のコツ①「気勢とは」
植栽計画のコツ②「アプローチと門まわりの計画」
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gardenさん
外構設計施工会社にて営業、プラン作成、設計施工と 10年以上携わってきました。 |