インテリアのコーディネートは家具選びといってもいいほど家具選びは空間のデザインを決定させる存在です。 その家具選びの考え方の一つとして参考になればと思います。
1:家具の大きさによる空間の見え方の違い
ニューヨークに住んでいた時びっくりした事があります。 それは「部屋の広さ」つまり面積と天井高さが日本の家とほぼ変わらなかった事。 もちろん映画に出てくるような大きな家もありますが、土地が狭い事と100年以上前からのアパートがほとんどなので、 ニューヨークの一般的なアパートはアメリカの住宅のようにそんなに広くありません。 しかし日本の住宅に比べ、部屋の面積はほぼ変わらないのに広く感じる。。。その理由は家具でした。 特にソファの座面がどこの家も広い!!そこで私は一つの定義を見つけました。 「水平面を広くするとゆったり感じる」 部屋が狭いから大きい家具は入れられないというのは、違ったんです。
2:家具と部屋のバランス
だからといって、単純に大きい家具を採用するという事ではありません。
ご想像通り、大きい家具ばっかり採用すると単純に部屋は窮屈になります。 家具と部屋のバランスを考えるためにはまず部屋の容積を知る事が必要です。容積=面積×部屋の天井高さです。 なぜなら、天井高さによっても空間の見え方は変わってきます。 例えば天井があまり高くないが、座面が広いソファを採用したい場合は空間が狭くならないように背もたれ部分が低めのものを採用するなど 容積を頭に入れておくと、各々の調整が可能です。
次に人が通る通路を考えます。つまり、動線です。生活面での動線は基本的に掃除時以外広がる事はないので、 家具を考える際動線も考慮すると生活面でストレスを感じる事は少ないですし、無駄に通路としてスペースを とっておく必要もないので、大きめの家具を採用する時は配置場所を確保するために必要不可欠な作業です。 また、忘れてはいけないのはダイニングチェアのように使用する時面積が広がるものは注意が必要です。 使用する時の面積とその後ろに動線が必要かを考慮しましょう。
3:一番気をつける事
大きい家具を採用する際、忘れてはいけないのが搬入経路です。 ダイニング家具等は、テーブル面と脚を分解できるものが多いのですが、ソファは分解できるものが少ないです。 搬入するための通路、各々のドアのサイズを確認しましょう。新築住宅の場合特に注意が必要なのが、2階にリビングを設計する場合です。 リビングに隣接してバルコニーを設けると掃き出し窓を設置するため、例えば大きい家具を搬入する時、 玄関から階段を通っての経路が難しくても経路を確保しやすいのですが、 腰のサイズの窓ばかりだと搬入経路が部屋を通っての搬入になり、大きいものが運べない事があります。 家具だけではなく、LDKは大きい家電も配置されやすい場所なので設計段階で家具等の事も考慮してください。
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AKIさん 香港在住。10年間イリアデザイナーとして、プランの相談から使用素材の選定、照明計画までを担当。 →STUDIOUNBUILTプロフィールページ |