プレゼン模型は、建物のみを製作し、お施主様に提示していませんか?それだけだと一般の方にその建築の魅力やスケール感がうまく伝わらない可能性があります。そこでおすすめなのが人などの添景です。人や家具の模型を入れることで、その建築の魅力が増しますし、お施主様も住んだ後の様子を理解することができます。ただし、人を入れる際にいつもプライザーを置いて終わりにしていませんか?それだけだと印象が固くなりますので、今回は模型が一層引き立つ人の添景について作り方をご紹介します。
①アクリル板
市販されている透明なシール用紙に人の写真や影を印刷し、アクリル板に貼るだけで完成します。アクリル板も人の外形に沿ってカットするなどの手間は入らず、 写真のようにラフでも問題ありません 。透明性のある添景で、室内を狭く感じさせることもないので、狭小住宅などにもおすすめです。
②色紙
様々な色紙を切り取ったり、貼り合わせたりしながら制作します。白っぽいものが多い建築模型の中で、原色などのはっきりした色味を使用するだけで、華やかで明るい印象になります。楽しい雰囲気を出したい時や建築物がシンプルな色合いの時におすすめです。
水彩画
別の用紙に大きく水彩画を描いておき、それを縮小コピーするだけです。これも厚紙や薄いスチレンボードに貼り付ければそれだけで、オリジナルの添景ができます。直線ばかりで固くなりがちな建築模型の中に手書きの添景が入ることで柔らかい印象になりますし、自分で描くことで、好きなポーズの添景が簡単に手に入りますし、色合いの調整も自由にできます。
プライザーに着色
はじめにプライザーは固い印象と記載しましたが、そこに色を塗るだけでその表情が一変します。もともとリアルに作られているプライザーは、空間のスケールを伝えるのには極めて有効です。ポップな着色をすることで、今までと一味違った空間演出ができます。
針金
針金で人型をつくります。これまで紹介したものと異なり、クールな印象の模型に仕上がります。コンクリート打ち放しの物件やスタイリッシュな店舗などに有効です。少し手間がかかりますが、材料費も安いですし、細い針金を選定すれば加工もしやすいです。
さて、今回は、普段の建築模型の魅力をアップしてくれる人の添景の作り方をご紹介しました。計画中の建築をどのように印象付けたいかなどを考え、それにあった添景を採用することで、魅力は倍増します。どれも比較的簡単に作れますので、是非挑戦してみてください。
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1-1Architects 神谷勇机 1-1 Architects(イチノイチ アーキテクツ)は、神谷勇机と石川翔一による愛知県刈谷市の一級建築士事務所です。東海地区を中心に国内外を問わず、住宅設計や店舗設計、 リノベーションなど幅広いデザイン業務を行っております。 →STUDIOUNBUILTプロフィールページ |