日銀のマイナス金利政策で工務店・設計事務所に恩恵は?

2016年1月29日に日銀が日本の金融政策史上初めて、マイナス金利の導入を決定し、2月16日から実際に導入しました。
マイナス金利の影響で住宅ローン金利もマイナス金利となり、お金を借りると「利息」が受け取れる国もあるようです。

「利息をもらえる」デンマーク

3年半前からマイナス金利を導入しているデンマークでは「利息をもらえる」住宅ローンが登場し、住宅市場が加熱して価格が上昇しています。首都コペンハーゲンでは高級マンションの建設が進んでいます。

「利息」くれる住宅ローン デンマークのマイナス金利
住宅ローン専門会社のノルディア・クレジットは昨年12月23日、そんな発表を出した。半年ごとに見直す変動型の基準金利がマイナスになり、2016年上半期は6100人以上が毎月117クローネ(約2千円)の利息を受け取ることになるという。

住宅ローン金利が低下

日本では利息を受け取れるまで金利が下がる可能性は低そうですが、マイナス金利政策による住宅ローン金利の低下は家計には大きなプラスになりそうです。
すでに銀行間にて住宅ローンの金利引き下げ競争が起こっています。

マイナス金利の影響広がる
「三菱東京UFJ銀行」は、10年固定の住宅ローンについて、最も優遇する場合の金利を、2月の年1.05%から3月1日に0.8%に引き下げました。
「三井住友銀行」「みずほ銀行」「りそな銀行」は、10年固定の住宅ローンの金利を2月に0.9%に引き下げましたが、3月1日からいずれも0.8%に引き下げました。
「三井住友信託銀行」も、10年固定の住宅ローンの金利を2月の0.7%から、3月1日に0.5%に引き下げました。

工務店・設計事務所に恩恵は?

まずは工務店や設計事務所にはあまりメリットのない借り換え需要が喚起されそうです。
すでに住宅ローンで借入を行っている方には、借り換えでマイナス金利の恩恵をすぐに享受できる可能性があるからです。
借り換えには費用が掛かるため慎重に検討を行う必要がありますが、一般的な目安としては、借り入れしているローンと借り換え後のローンの金利差が1%以上、ローン残高が1000万円以上、残りの返済期間が10年以上などの条件を満たせばメリットがあると言われています。

工務店や設計事務所にとって期待したい新築住宅でも、住宅ローンはこれまでにない超低金利ですので、住宅の購入を考えている方にとっては大きなチャンスに違いありません。
人手不足や材料費の高騰による住宅価格が上昇傾向にある中、超低金利の住宅ローンは住宅購入希望者にとって大きな朗報です。
また、富裕層の節税対策として活況の賃貸マンション・アパート建設もマイナス金利政策で一定のプラス効果がありそうです。
今後、マイナス金利政策による住宅・不動産市場へいい影響が出ることを期待したいと思います。

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